中国を訪れる際、食事や飲み水に関する違いを知っておくことは、快適な滞在のためにとても重要です。中国は広大な国で、地方ごとに異なる料理や食習慣がありますが、日本人にとって意外な点や注意すべきポイントもあります。
本記事では、中国の食文化、食事マナー、水の安全性、食中毒予防のポイントなどについて詳しく解説します。
目次
1. 中国の食文化の基本
● 中国の主食は米だけじゃない!
中国では地域によって主食が異なります。
- 華南(広州・深センなど):米が主流
- 華北(北京・天津など):小麦(麺、餃子、饅頭など)が主流
- 西部(新疆・チベットなど):羊肉やヨーグルト、小麦料理が多い
● 代表的な中国料理の種類
料理の種類 | 主な地域 | 特徴 |
---|---|---|
四川料理 | 四川省 | 辛い・痺れる(麻辣)味が特徴。火鍋、麻婆豆腐など。 |
広東料理 | 広東省 | あっさりした味付け。点心、チャーシュー、海鮮料理が有名。 |
上海料理 | 上海市 | 甘めの味付け。紅焼肉(豚の角煮)、小籠包が人気。 |
北京料理 | 北京市 | 濃い味付け。北京ダック、炸醤麺が代表的。 |
新疆料理 | 新疆ウイグル自治区 | 羊肉、スパイスの効いた料理が多い。ナンや串焼きが名物。 |
● 食事のマナー
- 取り分け文化:日本のように一人一皿ではなく、大皿料理をみんなでシェアする。
- 箸の使い方:箸を縦に突き刺すのはNG(供え物を連想させる)。
- 音を立ててもOK:麺をすする音を気にしない文化がある。
- ティッシュを持参:レストランでは紙ナプキンが提供されないことがある。
- 支払いは割り勘ではなく、おごり文化が強い(若者は割り勘も増えている)。
2. 中国での水事情:安全に飲めるの?
● 水道水は飲める?
- 中国の水道水は基本的に飲まない方が安全。
- 煮沸すれば飲めるが、硬水のため日本人の胃腸には合わないこともある。
- ホテルでもミネラルウォーターが用意されていることが多い。
● 安全な水の入手方法
方法 | 安全性 | 備考 |
---|---|---|
ミネラルウォーター(市販) | ◎ | コンビニやスーパーで購入可能。 |
ホテルの無料ペットボトル水 | ◎ | 高級ホテルでは提供される。 |
浄水器のある家庭の水 | ○ | 現地の人はこれを飲むことが多い。 |
沸騰させた水 | ○ | 中国では「開水(カイシュイ)」として提供される。 |
水道水 | ✕ | 直接飲むのは避けるべき。 |
→おすすめは市販のミネラルウォーターを買うこと!
3. 食中毒・衛生対策
① 屋台やローカルレストランの利用
- 人気のある店を選ぶ(回転率が高い店は新鮮な食材を使っている)。
- 調理がしっかりされているか確認(生焼けの肉、常温保存の食品は避ける)。
- 生野菜や氷入りの飲み物は注意(衛生面のリスクがある)。
② 飲み物の注意点
- カフェやファストフード店のコーヒー・お茶は基本的に安全。
- 氷は水道水から作られていることがあるので避けたほうが無難。
- コンビニやスーパーで買えるペットボトル飲料が安心。
③ 下痢や腹痛になったときの対処法
- 「藿香正気水(Huòxiāng zhèngqì shuǐ)」という漢方が効果的(薬局で購入可)。
- 整腸剤(ビオフェルミンなど)を日本から持参すると安心。
- 症状が重い場合は、国際病院や大きな私立病院を受診。
4. 日本人が驚く中国の食習慣
● 中国人は冷たい水をあまり飲まない
- 「冷たい飲み物は体に悪い」という考え方があり、温かいお茶や「開水(カイシュイ)」を好む。
- レストランで水を頼むと、常温またはお湯が出てくることが多い。
● 果物はカットされて売られていることが多い
- スーパーや市場では、皮を剥いて売られている果物が一般的。
- 衛生面が気になる場合は、皮付きの果物を購入して自分で剥くのがおすすめ。
● 食後にデザートはあまり食べない
- 日本のように食後のデザート文化があまりない(代わりにフルーツが出ることが多い)。
- スイーツは専門のデザート店やカフェで楽しむのが一般的。
5. まとめ
- 中国の食事は地方ごとに特色があり、旅行中の楽しみの一つ!
- 水道水は飲まず、ミネラルウォーターや温かいお茶を選ぶのが安全。
- 屋台やローカル店を利用する際は、衛生面に注意し、回転率の高い店を選ぶ。
- 食中毒対策として、日本から整腸剤や薬を持参すると安心。
- 中国独特の食習慣(温かい水文化、おごり文化など)を理解すると、より快適な食体験ができる。
中国のグルメを楽しみつつ、安全に食事と水を摂取するための準備をして、素晴らしい滞在を過ごしましょう!