中国・寧波の現地での支払い方法やキャッシュレス事情について、日本人旅行者やビジネス訪問者が知りたいポイントを中心に解説します。寧波は中国東部の重要な港湾都市であり、経済発展が著しいため、キャッシュレス決済が非常に普及しています。現金の利用状況からモバイル決済の主流サービス、外国人が使いやすい支払い手段まで、具体的かつ実用的な情報をお伝えします。
寧波での現金利用の現状
寧波では中国全体の傾向と同様に、現金の利用は徐々に減少しています。特に都市部の商業施設や飲食店、交通機関では現金よりも電子決済が主流です。ただし、地方の小規模店舗や市場、屋台などではまだ現金が使われることもあります。
現金は中国元（人民元、CNY）での支払いが基本で、外国通貨はほとんど受け付けられません。日本円や米ドルを直接使うことはできないため、空港や銀行、両替所で人民元に換金しておく必要があります。ATMも多く設置されていますが、海外発行のカードが使えるかはカードの種類や銀行によって異なるため、事前に確認しておくことが重要です。
キャッシュレス決済の主流はモバイル決済
寧波ではAlipay（支付宝）とWeChat Pay（微信支付）が圧倒的に普及しています。これらはスマートフォンを使ったQRコード決済で、飲食店、スーパー、タクシー、公共交通機関、さらには路上の屋台まで幅広く利用可能です。
AlipayとWeChat Payは中国のほぼすべての店舗で使えるため、現地の人々はほぼ現金を持ち歩かずに生活しています。支払いはスマホのアプリを起動し、QRコードをスキャンするか、自分のQRコードを店員に見せて読み取ってもらう形です。利用には中国の銀行口座が基本ですが、外国人向けに海外クレジットカードやプリペイドカードを登録できるサービスも徐々に拡大しています。
日本人旅行者が使いやすいキャッシュレス決済
日本人旅行者が寧波でAlipayやWeChat Payを使うには、いくつかの方法があります。まず、Alipayは海外版アプリ「Alipay International」を提供しており、パスポート登録後に海外発行のクレジットカードを紐付けて利用可能です。WeChat Payも同様に海外カードの登録が可能ですが、寧波の一部店舗では利用できないケースもあります。
また、最近は中国のモバイル決済に対応したプリペイドカードや専用のチャージカードも登場しています。これらは中国の空港や市内のコンビニで購入でき、現金やクレジットカードでチャージして使うことができます。日本の銀行発行のVisaやMastercardブランドのクレジットカードも、寧波の大型商業施設やホテル、レストランで利用可能ですが、対応店舗は限定的です。
クレジットカードとデビットカードの利用状況
寧波の主要なホテル、デパート、空港、国際チェーンのレストランなどでは、Visa、Mastercard、JCBなどの国際クレジットカードが広く使えます。しかし、個人経営の小規模店舗やローカルな飲食店ではカード決済ができないことが多いです。
デビットカードも同様に使える場所は限られています。中国の銀行が発行する銀聯カード（UnionPay）は非常に普及しているため、銀聯マークのあるカードを持っていると便利です。日本の銀行カードで銀聯ブランドが付いている場合は、中国国内での利用が比較的スムーズです。
交通機関での支払い事情
寧波の公共交通機関では、バスや地下鉄での支払いにモバイル決済が使えます。AlipayやWeChat PayのQRコードを読み取って乗車料金を支払う方法が一般的です。加えて、交通系ICカードも導入されており、これらは駅の窓口やコンビニでチャージ可能です。
タクシーでもモバイル決済が主流で、現金払いは減少傾向にあります。タクシーの車内にQRコードが掲示されていることが多く、スマホで簡単に支払えます。日本人観光客は、事前にAlipayやWeChat Payの登録を済ませておくとスムーズです。
外貨両替と現金の持ち歩きについて
寧波に到着したら、空港や市内の銀行、正規の両替所で日本円を人民元に両替するのが一般的です。空港の両替所は便利ですが、レートがやや悪いこともあるため、市内の銀行や認可された両替店を利用するのも良いでしょう。
現金は必要最低限を持ち歩くのが安全です。中国ではスリや盗難のリスクがゼロではないため、財布の管理には注意が必要です。キャッシュレス決済が普及しているため、現金の持ち歩きを減らすことが可能です。
外国人がAlipayやWeChat Payを使う際の注意点
AlipayやWeChat Payは便利ですが、外国人が利用する際にはいくつかの注意点があります。まず、アプリの登録時にパスポート情報の提出や本人確認が必要です。また、海外発行のクレジットカードを登録できるとはいえ、すべてのカードが対応しているわけではありません。
さらに、チャージや支払いの際に手数料がかかる場合や、利用限度額が設定されていることもあります。中国語の画面が多いため、操作に慣れていないと戸惑うこともあります。事前に日本でアプリをダウンロードし、使い方を練習しておくと安心です。
現地でのスマホ環境とモバイル決済の利用
寧波でモバイル決済を利用するには、スマートフォンのインターネット接続が必須です。中国ではGoogleやLINE、Facebookなどのサービスが制限されているため、VPNを利用する人もいますが、VPNがなくてもAlipayやWeChat Payは問題なく使えます。
SIMカードは空港や市内の携帯ショップで購入可能で、短期滞在者向けのプリペイドSIMもあります。Wi-Fiスポットも多いですが、決済時は安定したモバイル回線があると安心です。
キャッシュレス決済以外の支払い方法
寧波ではキャッシュレス決済が主流ですが、現金以外にも銀行振込やQRコードを使った送金サービスがあります。特にビジネスシーンでは、銀行振込が多用されます。個人間送金もWeChat PayやAlipayを通じて簡単に行えます。
また、最近は顔認証や指紋認証を使ったスマート決済も一部で導入されています。これらはまだ一般的ではありませんが、今後の普及が期待されています。
まとめと日本人旅行者へのアドバイス
寧波の支払い事情は中国の他都市と同様に、キャッシュレス決済が非常に進んでいます。日本人旅行者は現金を少し持ちつつ、AlipayやWeChat Payの海外版を事前に登録しておくと便利です。クレジットカードも使える場所はありますが、モバイル決済の方が圧倒的に利用範囲が広いです。
現地のスマホ環境を整え、両替は信頼できる場所で行い、現金の管理に注意することが快適な滞在のポイントです。中国語が苦手な場合は、モバイル決済の画面操作を日本で練習しておくと安心です。
