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   什川古鎮 | 什川古镇

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蘭州といえば、蘭州ラーメンや牛肉面の故郷として有名ですが、実はその近郊に、時間がゆっくりと流れ、歴史の息づかいを感じることができる「什川古鎮(シーシュアンこちん)」という素敵な町があるのをご存知ですか?上海や北京の喧騒とは一味違う、素朴な風景と人々の温かさ、そして大自然と古き文化が調和した空間——そんな場所が什川古鎮です。この旅記事では、蘭州から一足伸ばして訪れたい、什川古鎮の魅力をたっぷりご紹介します。グルメの話から写真映えスポット、おすすめの滞在プランまで、きっとあなたの次の中国旅行プランに役立つはずです!

目次

1. 什川古鎮ってどんなところ?

什川古鎮の基本情報

什川古鎮は、中国の甘粛省蘭州市の北西、およそ20kmほど離れた黄河沿いにある小さな歴史的町です。人口はそう多くなく、観光地としてはまだまだ日本では知られていない穴場。けれど、地元の人々や中国内部の旅行好きの間では、「蘭州の桃源郷」と称されるほど、自然美とノスタルジックな街並みが人気です。特に春になると古い町並みと満開の梨の花が独特の景観を作り出します。

町の特徴は、昔ながらの建物が現役で使われていること。古鎮——つまり「古い町」というだけあって、清時代以前の木造家屋や石畳の小道、古びた門や橋などが今も残っています。観光の中心地というよりは、ゆったりと地元の生活に溶け込む“昔ながらの田舎町”の雰囲気です。大規模なリノベーションをせず、ありのままの町を楽しめるのがポイント。

また什川古鎮の最大の魅力は、黄河の恵みを受けた豊かな自然と、何百年も続く梨園(ナシ畑)。古い町並みと広大な梨畑が同居している風景は、他の中国の観光地とひと味違った体験を与えてくれます。本場中国の田舎をたっぷり味わいたい人にぴったりのスポットです。

蘭州からのアクセス方法

蘭州市内から什川古鎮へ行く一番簡単な方法は、蘭州駅または蘭州西駅から出発する郊外バスに乗ることです。10番や12番などのバスがこの町を通っています。バスは頻繁に運行しているので、アクセスには困りません。所要時間はおよそ1時間程度。窓の外には黄河の風景や農村の光景が広がり、移動中もまるで“旅路の一部”のような気分にさせてくれます。

また、タクシーや配車アプリ(中国では滴滴出行が有名)を利用して、蘭州市の市街地から簡単に行くこともできます。タクシーの場合、料金は片道100元前後が目安。4人ほどでシェアすれば意外とリーズナブルですし、途中にある黄河大橋や田園風景など、車窓の風景も楽しめます。

個人旅行の場合、行き帰りのバスやタクシーの他に、自転車で行く“のんびり派”もちらほら。蘭州市内には自転車シェアサービスもあり、晴れた日などは風に吹かれながら田舎道をサイクリングするのもおすすめです。ただし、黄河を越えるルートなので、体力と安全にはご注意くださいね。

旅のベストシーズン

什川古鎮といえば、やはり一番の狙い目は春。特に3月末から4月にかけて、町を取り囲むような広大な梨園が一斉に花を咲かせる「梨花祭り」は有名です。真っ白な花が淡い光に包まれ、町全体がまるで絵画のような美しさに。この時期に訪れれば、他では味わえない絶景を満喫できること間違いなし!

夏にかけても気温が温暖で、黄河の水辺でのんびり散歩するのも最高です。秋になると今度は梨の収穫シーズンを迎えます。町のあちこちで新鮮な梨や地元の農産物が並び、味覚狩りを楽しむ絶好のタイミングです。収穫体験のほか、郷土料理や地元イベントも盛んに行われています。

冬は黄河の冷たい風が吹きすさぶので寒さ覚悟ですが、観光客も少なく、静かに町歩きを楽しみたい方には穴場シーズン。伝統的な蒸し料理や温かい蘭州名物の麺を味わいながら、のんびりとした時間を過ごせます。それぞれの季節に異なる魅力があるので、自分の旅のスタイルや目的に合わせて訪れる時期を選んでみてください。

2. 什川古鎮の歴史にふれて

古鎮の誕生と発展

什川古鎮はその名の通り、非常に古い町です。記録によれば、町の設立は元代(13~14世紀)にさかのぼるとされています。この地はもともと黄河流域の肥沃な土地で、農業が盛んな村でしたが、黄河の交通要所であったため、徐々に商業も発展し、町としての規模と地位を拡大していきました。古い屋根や門、石畳の道にも、そんな歴史の積み重ねを随所に感じることができます。

明代から清代にかけては、蘭州と内陸アジア、中国西部をつなぐ重要な中継地として発展。商人や隊商が行き来するなかで、町もますます活気づいていきました。当時の建物や古い市場跡が今でも残っているため、歩いているだけで往時の雰囲気が伝わってきます。町の人々も、自分たちの先祖が守り続けてきた歴史的な誇りを大切にしているのが伝わってきます。

また、歴史を後世に伝えるために近年では地元の資料館や展示館も設けられています。古代の農具や生活道具、昔の写真パネルなどが展示されていて、町の変遷や住民たちの生活の知恵に触れることができます。旅行者にとっては、単なる観光地めぐりとはちょっと違う、時空を旅するような楽しさが味わえるはずです。

絹の道との関わり

什川古鎮が歴史的に有名なのは、「絹の道(シルクロード)」の要所だったためでもあります。蘭州自体がシルクロードの大動脈でしたが、什川もその支線にあたり、東西を結ぶ隊商や商人たちが食事や休息のために多く訪れました。壺や陶器、イスラムの香りが残る調度品、隊商の名残など、町のあちこちにシルクロード文化がしっかりと根付いているのがわかります。

シルクロード時代、什川古鎮は交易ばかりでなく、異なる民族や宗教が交差する“多様文化の交差点”でもありました。通りを歩くと、祈祷所や古いモスク、小さなお寺などが点在し、それぞれが長い交流の歴史を物語っています。商人たちはお互いの言葉や文化を学びながら共存してきたため、町にはグローバルで柔軟な空気感が今もほんのり感じられるのが魅力です。

また、什川古鎮の梨園が発展したのも、実はシルクロード経由で甘粛エリアに果樹栽培の技術や品種がもたらされたためと言われています。遠い昔、旅人たちが伝えた珍しい果物や農法が代々受け継がれ、今の名産品に繋がっているのです。そう考えると、梨をひと口食べるにも壮大な歴史ロマンが詰まっているのが面白いですね。

伝統文化と生活様式

長い歴史を持つ什川古鎮には、独自の伝統文化や生活習慣が色濃く残っています。例えば、古鎮では年中行事や季節の祭りが現代でも大切に守られています。春の梨花祭りや秋の収穫祭、地元の祈願行事は、地元民ばかりでなく、観光客も気軽に参加できるのが嬉しいポイント。これらのイベントでは地元の郷土料理や伝統音楽、踊りが披露され、にぎやかで楽しい雰囲気に包まれます。

建物や街並みにも伝統美が息づいています。多くの家屋は木造の古式建築で、彫刻が施された門、色あせた瓦屋根、朱塗りの窓枠など、細部にまで先人の美意識を感じることができます。町を歩いていると、民家の軒先でおじいちゃんおばあちゃんがのんびりお茶を飲んでいたり、子供たちが伝統的な遊びに夢中になっていたりと、のどかな生活風景に心が和みます。

また、什川古鎮の人々は、昔から農業と商いを両立しながら暮らしてきました。市場では地元で取れた農産物や手作りの陶器、昔ながらのお菓子などが並び、朝市などは旅人の目にも新鮮です。ちょっとした会話からも温かい人情が感じられ、「昔ながらの中国」に触れたい旅行者にとってはこれ以上ない体験となるでしょう。

3. 見どころ—何が魅力?

黄河と古鎮の絶景スポット

什川古鎮といえば、まず外せないのが「黄河」との風景のコラボレーションです。町のすぐそばを流れる黄河は、中国の“母なる川”として有名ですが、ここ什川ではまるで町を優しく包み込むように流れています。河畔には遊歩道やのんびり過ごせるベンチもあり、朝夕の散歩にはぴったり。晴れた日には、空の青と灼けた大地、そして優雅に流れる黄河のコントラストが絶景を作り出します。

おすすめの絶景ポイントは、黄河に架かる小さな橋や堤防沿いの散策路、そして町外れの高台から見下ろすパノラマ風景。運が良ければ、梨の花と黄河、歴史的な町並みが一緒に写真のフレームに収まるスポットも見つかるはずです。特に春の黄昏には、金色に輝く水面と静寂の町、遠くに霞む山々が幻想的な雰囲気を醸し出します。

夏場は黄河のそばで地元の子どもたちが水遊びをする姿、漁師たちが船を漕ぎ出す光景も見どころです。また、秋の朝には川沿いに靄が立ちこめ、どこか物語の中に迷い込んだようなロマンチックな風景も楽しめます。黄河の表情は時間や季節でがらりと変わるので、何度でも訪れて違った景色に出会いたくなりますよ。

有名な百年梨園

什川古鎮の名物といえば“百年梨園”——つまり百年以上続く広大な梨畑です。その広さはおよそ3000ヘクタール、樹齢100年以上の古木が今もなお元気に白い花を咲かせ、実をたわわにつけるというから驚きです。春には町が梨の花の香りと白い光に包まれ、一面の花景色を満喫できます。どこか日本の桜並木に似た幻想的な雰囲気に、思わず見とれてしまう人も多いんです。

花の季節が終わると、初夏から実りの靴音が始まります。地元の農家の人たちは伝統的な手法で梨を育てており、どれもみずみずしくてフルーティ。梨狩り体験ができる農園もあり、家族連れやカップルにも大人気です。ガイドさんに頼めば、古い梨の木の説明や、収穫体験のお手伝いもしてもらえます。

秋になると梨園は、今度は収穫を祝うお祭りのムードに包まれます。お土産物屋さんには美味しい梨や、梨を使ったお菓子・ジャムなどが並び、お土産探しにもぴったり。一口かじると、黄河の大地が生んだ優しい甘さが広がります。いつの時代もこの町の誇りであり、観光のハイライトになること間違いなしです。

伝統的な街並みと古民家

什川古鎮のもう一つの魅力は、歴史を感じる伝統的な街並みと古民家たちです。町の中心部には、清代や民国時代の雰囲気を色濃く残す路地や“石庫門”と呼ばれる古い門、職人技が光る木造の家々が建ち並んでいます。細い道をそぞろ歩きしながら、古びた壁や情緒ある玄関先を眺めていると、まるで時代劇の主人公になったような気分に。

特に印象的なのは、家屋の屋根や窓枠に施された木彫りや色鮮やかな装飾。これらは一つひとつ職人の手仕事で、住民たちが代々自慢にしてきた家宝でもあります。中には100年以上続く家系の民家もあり、現在も地元の人々が生活しています。伝統家屋を保存しながら暮らす町民の姿に、文化や歴史の厚みが感じられます。

多くの家の門は開放的で、陽気なおばちゃんが客人をひきよせてくれることも。もし機会があれば、ぜひ現地の人と交流を楽しんでみてください。時には、お茶をふるまってくれたり、昔話を語ってくれるおじいちゃんに出会えるかも。観光施設化された町にはない、素朴で温かな出会いが待っています。

地元ならではの文化イベント

什川古鎮では、各シーズンにさまざまな文化イベントが行われています。一番有名なのは春の「梨花祭り」。地元では「百年梨花祭」とも呼ばれ、梨の花が満開になる時期に合わせて開催されます。町中が白い花で埋まり、民族衣装をまとったダンスパフォーマンスや伝統音楽演奏、地元の食材を使った屋台グルメまで盛り沢山!中国各地から多くの観光客が集まり、町は1年で最も華やかな雰囲気となります。

秋には、梨の収穫祭や収穫を祝う農村の行事も。地元の人たちが力を合わせて行う梨の選別作業や、日本のお祭りさながらの賑やかな市場、梨を使ったお菓子コンテストなど、農業と生活が密接に結びついたイベントです。観光客も参加できる梨狩り体験や手作りお菓子教室などは、小さな子ども連れにも人気です。

地元ならではのユニークなお祭りや伝統芸能の公演、祈願行事などにもぜひ注目してみてください。旅行のタイミングが合えば、非日常の中国文化体験や土地の人々とともに思い出をつくる絶好のチャンスです!

4. 食べて楽しむ什川のグルメ

古鎮の定番ストリートフード

旅先での楽しみといえば“ご当地グルメ”ですよね。什川古鎮のストリートフードは素朴でどこか懐かしい味わいがたっぷり。町の細い露地や朝市、週末の市場では、おばちゃんたちが鉄鍋や屋台で地元グルメを作っています。中でも蘭州らしい「牛肉餃子」や「拉条子(ラジョウズ)」と呼ばれる手打ち麺は、観光客にも大人気です。

朝市に行けば、焼き饅頭や野菜入りパイ、手作りおこわなどが所狭しと並びます。注文するとその場で熱々を手渡してくれるので、ほおばりながら町歩きするのも楽しいもの。小腹が空いた時にぜひ食べてほしいメニューです。もちろん値段もリーズナブルで、ワンコインでお腹いっぱいになるのが嬉しい!

夏には新鮮な果物を使った冷たいデザート、冬には温かいスープや蒸し料理が並びます。地元の人たちと並んで、素朴なストリートフードを味わうひとときは、旅の一番の思い出になるかもしれませんよ。

梨など地元の特産物

什川古鎮は「梨の町」として中国各地に知られており、新鮮な梨は一度食べ始めると止まらない美味しさ。春から夏にかけては市場にたくさんの梨が並び、試食もできます。一口噛むとシャキシャキとした食感とたっぷりの果汁が広がり、優しい甘さが口いっぱいに。地元では梨をそのまま食べるだけでなく、砂糖煮やドライフルーツ、コンポートなどさまざまな食べ方で楽しみます。

また、梨以外にもトマトやナス、ジャガイモ、小麦など、黄河の恵みを受けた農産物が豊富です。野菜中心のシンプルな炒め物や、旬の素材を使った手作りおやつなど、体に優しい家庭料理が味わえます。朝市や小さな八百屋さんを覗いてみるのもおすすめです。

お土産に人気なのが、梨のドライフルーツや梨ジャム、地元の蜂蜜、そして梨の花から採れた香水など。どれも地元の農家の方々が手間ひまかけて作った品で、日本へのお土産としても喜ばれます。旅先で気に入ったら、ぜひ家族や友人へおすそ分けしてみてください。

茶館でのひととき

什川古鎮の町には、歴史ある「茶館(チャグアン)」がいくつか点在しています。朝の時間帯や午後のひとやすみに、ここでお茶を楽しむのが地元のスタイル。床几(ベンチ)や素朴な木机に座って、窓から古い町並みや黄河を眺めながら、のんびりとした時間を過ごしてみませんか。

多くの茶館では地元産のお茶葉、特に蘭州の緑茶や花茶が提供されます。スタッフはフレンドリーで、日本から来た観光客にも興味津々。注文時に会話が弾んだり、常連さんが昔話を聞かせてくれることも少なくありません。お茶請けとして手作りの焼き菓子や、梨を使ったお菓子が付いてくることもあります。

旅の途中でほっと一息つきたい時や、現地のリアルな暮らしに触れたい時には、ぜひ茶館に立ち寄ってみてください。優雅にお茶を啜りながら、何もしない贅沢な時間を味わうのも、中国旅ならではの楽しみですよ。

5. 旅好き必見!おすすめ滞在プラン

朝市と地元の人々とのふれあい

什川古鎮に来たら、まずは早起きして朝市に出かけてみましょう。朝市には地元の農家さんや商人が新鮮な野菜、フルーツ、手作りお菓子、自家製のお茶などを持ち寄って大賑わい。まだ日が昇ったばかりの時間帯は、観光客も少なく、地元の人々の“いつもの生活”に自然に溶け込める最高のタイミングです。

市場をぶらぶら歩いていると、陽気なおばちゃんやおじちゃんが声をかけてくれます。「どこから来たの?」「これ食べてみなさい!」と、おまけをもらうこともしばしば。中国語が話せなくても、身振り手振りで十分コミュニケーションが取れるので安心してください。

もし時間が許せば、地元の人たちが集う小さな食堂で朝食セットを食べてみてください。蒸しパンと豆漿(豆乳)、卵焼きや新鮮な果物など、素朴な美味しさが旅のパワーになります。その後はぬくもりに満ちた町を散歩して、本格的な一日のスタートを切りましょう。

写真スポット巡り

什川古鎮は、写真好きにとってはまさに“宝の山”。春は梨の花や田園風景、町なかの古い門や家屋、黄河の光景など、どこを切り取っても画になる景色が広がります。スマホでも十分に絵になるので、ぜひカメラを片手にたっぷり散策してみてください。

おすすめの撮影ポイントは梨園の中の小道、黄河沿いの高台、古い路地にずらりと並んだ家並み、そして町の中心部にある歴史的な建物。季節や時間帯によって光の加減が変わり、朝と夕方ではまったく違う雰囲気に。風景写真はもちろん、地元の人たちの生活風景や動物たちなど、被写体には困りません。

写真を撮る際は、できれば現地の人にひと声かけてからシャッターを切るのがマナー。みんなフレンドリーなので、にっこり笑ってくれたり、ポーズをとってくれることも。特に梨の花や秋の収穫シーズンは、とびきり素敵なショットが撮れますよ。

周辺のおすすめ観光地と組み合わせ

蘭州や什川古鎮周辺には、あわせて訪れたいおすすめ観光地がたくさんあります。時間にゆとりがあるなら「蘭州黄河鉄橋」(中山鉄橋)や「白塔山公園」など、蘭州市街の観光名所と組み合わせるのもおすすめです。鉄橋は「黄色い河のパリ」とも称されるデザイン、白塔山からは蘭州の景色が一望できます。

もう少し足を延ばせば、中国仏教の聖地「五泉山公園」や、蘭州独特のイスラム文化が感じられるモスク、さらには郊外の田園風景まで、見どころが尽きません。特に春秋は天気も良く、どこへ行っても清々しい空気と美しい花景色が広がります。

現地ツアーやプライベートガイドを利用すると、効率よく主要スポットを回れてより充実した一日が過ごせます。シンプルな日帰りプランでも、何日か滞在型でも、自分スタイルにあわせて旅をアレンジしてみてください。

6. 蘭州・什川古鎮を深く楽しむヒント

旅の持ち物アドバイス

什川古鎮を満喫するための持ち物リストを簡単にご紹介します。まずは“歩きやすい靴”が必須。町なかは石畳や未舗装道路が多いので、スニーカーやトレッキングシューズがおすすめです。また、春や秋は気温の変動が大きいので、重ね着できる上着やウィンドブレーカーを一枚持参しましょう。

写真撮影が好きな方は、バッテリーやメモリーカードの予備も用意しておくと安心です。市場や道端で購入したフルーツを入れる小さなバッグやエコバッグ、そして日差しの強い日は帽子やサングラスも役立ちます。観光シーズンにはUVケアもお忘れなく。

もしアレルギーがある方や食事にこだわりがある方は、簡単な食事用の携帯調味料や非常食を持っていくと便利です。現地ではあまりカードが使えないので、少額紙幣(人民元)のキャッシュも多めに準備しておくと安心ですよ。

現地でのマナーと注意点

中国の田舎町らしい“おおらかさ”が魅力の什川古鎮ですが、いくつか守りたいマナーもしっかりあります。写真撮影の際は、住民や店主に一声かけるのがベスト。地元の方々は写真好きも多いですが、プライベートな場面では遠慮しましょう。

また、市場や民家、農園など現地の生活エリアに入る時は、“おじゃまします”の気持ちで静かに行動しましょう。特に仏教やイスラム教の宗教施設、古いお寺などを見学する場合は敬意を払い、入口で手を洗ったり、帽子を取ったりして入るのがマナーです。

食事の際は、なるべく現地の味を楽しむと良いですが、体調が不安な時は無理をせず、一言「アレルギーがあります」と伝えるのも大切です。また、観光地価格にご注意を。できるだけ地元民が利用するお店や茶館を選ぶと安くて美味しく、町の雰囲気を存分に味わえます。

役立つ中国語フレーズ

旅先でもちょこっと中国語が話せると、現地の人たちとの距離がぐんと縮まります。基本のあいさつ「你好(ニーハオ/こんにちは)」、「谢谢(シエシエ/ありがとう)」はぜひ覚えて行きたいですね。道を尋ねる時は「请问,去〇〇怎么走?(チンウェン、チュウ〇〇ゼンマゾウ/〇〇へはどう行けばいいですか?)」も便利。

市場で買い物をする時は「多少钱?(ドゥオシャオチェン/いくらですか?)」や「可以试试吗?(クーイーシーシーマ/試してもいいですか?)」といったフレーズも役立ちます。お礼を伝える際には「谢谢您的招待!(シエシエニンダジャオダイ/ご招待ありがとう!)」と言えば、きっと笑顔が返ってきます。

また、梨園など農家の方と話す時、「这个梨很甜!(ジェーガリーヘンティエン/この梨はとても甘いですね!)」など、ちょっと一言でも現地の言葉を交えてみてください。お互いに笑顔になれて、忘れられない“旅の一期一会”になること間違いなしです。


終わりに

蘭州近郊の什川古鎮は、派手な観光地にはない、昔ながらの中国の魅力や地元の温かさにあふれた宝箱のような場所です。歴史ロマンあふれる街並み、黄河の雄大な風景、百年続く梨園、そして地元の人々の素朴な笑顔——すべてが忘れがたい旅の思い出になるでしょう。次の旅先に迷った時は、ぜひ蘭州・什川古鎮を「旅のリスト」に加えてみてください。きっと新しい中国の魅力が発見できるはずです。

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