広州で使える交通カード（例えば、广州通）を教えてください。

広州は中国南部の経済・文化の中心地として知られ、観光やビジネスで訪れる日本人も多い都市です。広州での移動をスムーズにするためには、交通カードの利用が非常に便利です。本稿では、広州で使える交通カードの種類や使い方、購入方法、チャージ方法、対応交通機関などを詳しく解説します。また、関連する交通事情や便利なアプリ、注意点についても触れ、初めて広州を訪れる方でも安心して公共交通機関を利用できるように案内します。

広州で使える代表的な交通カード「广州通（グァンジョウトン）」

広州で最も一般的に使われている交通カードは「广州通（Guangzhou Tong）」です。これは広州市が発行する交通プリペイドカードで、地下鉄、バス、フェリー、さらには一部のタクシーやコンビニでも利用可能です。日本のSuicaやPasmoに相当するカードと考えるとわかりやすいでしょう。

广州通は非接触型ICカードで、交通機関の改札や乗車時にカードリーダーにかざすだけで支払いが完了します。チャージ式なので、使い切りではなく繰り返し利用できるのが特徴です。カードの有効期限は通常5年で、紛失時の再発行も可能です。

广州通の購入方法とチャージ方法

广州通カードは、広州市内の地下鉄駅の窓口や自動販売機、バスの主要停留所、空港のサービスカウンターなどで購入できます。購入時にはデポジットとして20元程度が必要ですが、カード返却時に返金される場合もあります。カードの価格は通常25元前後で、初期チャージ分が含まれていることが多いです。

チャージは地下鉄駅の自動チャージ機や窓口、コンビニエンスストア（例えばセブンイレブンやファミリーマート）で現金またはQRコード決済で行えます。チャージ上限は通常500元程度で、残高が少なくなったらこまめにチャージしておくと安心です。

广州通が使える交通機関の種類

广州通は広州の地下鉄全線で利用可能です。現在、広州地下鉄は14路線以上が運行しており、市内の主要エリアを網羅しています。地下鉄の利用は渋滞の心配がなく、観光やビジネスでの移動に非常に便利です。

また、市内のバス路線の多くでも广州通が使えます。バスは路線が複雑ですが、カードを使うことで乗車時の支払いがスムーズになり、現金のやり取りを避けられます。さらに、珠江を渡るフェリーや一部のタクシーでも广州通が使える場合があり、交通の利便性が高まっています。

広州通以外の交通カードやモバイル決済の利用状況

広州では广州通以外にも、広東省全体で使える「羊城通（Yangcheng Tong）」というカードがあります。羊城通は广州通とほぼ同じ機能を持ち、広州だけでなく周辺都市の公共交通機関でも利用可能です。観光や出張で広東省内を移動する場合はこちらも検討すると良いでしょう。

近年はスマートフォンを使ったモバイル決済も急速に普及しています。WeChat PayやAlipayなどのQRコード決済は、交通機関の乗車にも対応しているケースが増えています。これらは中国の銀行口座やクレジットカードと連携させる必要がありますが、外国人観光客向けに海外発行のカードでも使えるように対応が進んでいます。