中国にはさまざまな種類のビザがあり、それぞれの目的や条件に応じて取得する必要があります。本記事では、中国の主要なビザの種類について詳しく説明し、申請条件や注意点について解説します。
1. Lビザ(観光ビザ)
対象:観光目的で中国を訪れる外国人
滞在期間:通常30日以内(国籍によって異なる)
申請条件:
- 有効なパスポート(6か月以上の残存期間)
- 申請書(ビザ申請センターで記入)
- 証明写真
- 航空券および宿泊予約の証明(または招聘状)
注意点:
- 観光目的以外の活動は禁止
- 延長は基本的に不可だが、やむを得ない場合は現地の出入国管理局で申請可能
2. Mビザ(商用ビザ)
対象:商談、企業訪問、市場調査などを目的とする外国人
滞在期間:通常30~60日(複数回入国可能なビザもあり)
申請条件:
- 中国の企業または団体からの招聘状
- 有効なパスポート
- 申請書および証明写真
注意点:
- 労働行為は禁止(働く場合はZビザが必要)
- 長期滞在には多次入国ビザを申請するのが望ましい
3. Zビザ(就労ビザ)
対象:中国で働く外国人
滞在期間:入国後30日以内に居留許可を取得する必要あり
申請条件:
- 中国の企業からの正式な雇用契約
- 中国当局が発行した《外国人工作許可通知》
- 有効なパスポートおよび証明写真
- 健康診断書
注意点:
- 入国後に公安局で居留許可を取得することが義務付けられている
- 会社が変更になった場合、新たなZビザを取得し直す必要がある
4. Xビザ(留学ビザ)
対象:中国の教育機関で学ぶ外国人
X1ビザ(長期):180日以上の滞在
X2ビザ(短期):180日未満の滞在
申請条件:
- 受け入れ先の教育機関からの入学許可書(JW201またはJW202フォーム)
- 有効なパスポート
- 証明写真
- 健康診断書(X1ビザの場合)
注意点:
- X1ビザ保持者は入国後30日以内に居留許可を取得する必要あり
- X2ビザは延長不可
5. Qビザ(親族訪問ビザ)
対象:中国に居住する中国国籍の親族または永住者の家族を訪問する外国人
Q1ビザ(長期):180日以上の滞在
Q2ビザ(短期):180日未満の滞在
申請条件:
- 中国に住む親族からの招聘状
- 親族関係を証明する書類(戸籍謄本、出生証明書など)
- 有効なパスポートおよび証明写真
注意点:
- Q1ビザ保持者は入国後30日以内に居留許可を取得する必要あり
- Q2ビザの延長は現地で申請可能
6. Sビザ(私的訪問ビザ)
対象:中国に滞在する外国人(ZビザやXビザ保持者)の家族が訪問する場合
S1ビザ(長期):180日以上の滞在
S2ビザ(短期):180日未満の滞在
申請条件:
- 滞在する外国人の勤務先または教育機関の招聘状
- 家族関係を証明する書類(結婚証明書、出生証明書など)
- 有効なパスポートおよび証明写真
注意点:
- S1ビザ保持者は入国後30日以内に居留許可を取得する必要あり
- S2ビザは短期滞在向けで、滞在期間延長も可能
7. Fビザ(交流・視察ビザ)
対象:学術交流、講演、文化交流などの活動を目的とする外国人
滞在期間:30~90日(国籍によって異なる)
申請条件:
- 中国の機関からの招聘状
- 有効なパスポートおよび証明写真
注意点:
- 労働行為は禁止
- 一般的に短期間の活動向け
8. Dビザ(永住ビザ)
対象:中国での永住権を取得する外国人
申請条件:
- 中国での長期居住歴または特別な貢献
- 中国政府の承認
- 健康診断書
注意点:
- 取得は非常に難しく、厳しい審査がある
- 一度取得すると、長期にわたり中国に居住可能
9. 参考情報
最新のビザ情報は、以下の公式サイトで確認できます。
- 在日本中国大使館:http://www.china-embassy.or.jp/chn/
- 中国国家移民管理局:https://www.nia.gov.cn/
- 中国外交部領事サービス:https://cs.mfa.gov.cn/
10. まとめ
中国のビザにはさまざまな種類があり、目的に応じて適切なビザを選ぶ必要があります。ビザ申請の際には、必要書類を揃え、公式情報をしっかり確認することが重要です。最新情報は中国大使館や移民管理局の公式ウェブサイトで確認してください。
(本記事は参考情報として提供されており、詳細なビザ要件は中国大使館または移民管理局の公式情報を参照してください。)