厦門（アモイ）は中国福建省に位置する美しい港湾都市で、経済発展が著しく、観光やビジネスで訪れる日本人も増えています。生活費に関する質問は非常に多く、実際に移住や長期滞在を検討する際の重要なポイントです。ここでは、アモイの生活費の概要から住居費、食費、交通費、娯楽費、医療費、通信費まで幅広く解説し、実際の生活イメージを持っていただけるように詳しく説明します。
アモイの生活費全体のイメージ
アモイの生活費は中国の大都市の中では中程度といえます。北京や上海、広州などの一線都市に比べるとやや安く、地方都市よりは高い水準です。日本の地方都市と比較すると、住居費や外食費は安く、交通費や日用品もリーズナブルですが、輸入品や高級品は割高になることがあります。
生活費は個人のライフスタイルによって大きく変わりますが、一般的な日本人が快適に暮らす場合、月に2万～4万円程度の生活費（家賃を除く）が目安となります。家賃は住む場所や物件のグレードによって幅がありますが、中心部であれば月3万～6万円程度、郊外ならもっと安く抑えられます。
住居費：賃貸相場と住環境
アモイの住居費は、エリアや物件の種類によって大きく異なります。市中心部の思明区や湖里区は利便性が高く、外国人向けのサービスアパートメントや高級マンションが多いですが、その分家賃は高めです。1LDKや2LDKのサービスアパートメントで月3000～6000元（約5万～10万円）が相場となります。
一方、郊外の集美区や翔安区では、より広い物件が安価に借りられ、月1500～3000元（約2.5万～5万円）程度で快適な住環境が手に入ります。家具付きの物件も多く、引っ越しの負担が軽減されます。日本人駐在員や長期滞在者は、セキュリティや設備の充実したサービスアパートを選ぶことが多いです。
また、アパートの契約は通常1年単位ですが、短期契約やシェアハウスも増えており、滞在期間や予算に応じて選択肢が広がっています。
食費：外食と自炊のバランス
アモイは海に近いため新鮮な魚介類が豊富で、地元の福建料理や台湾料理を楽しめる飲食店が多いです。外食費は非常にリーズナブルで、ローカルの食堂であれば1食あたり15～30元（約250～500円）で満足できる料理が食べられます。日本食レストランやカフェはやや高めで、1食50～100元（約850～1700円）程度が目安です。
自炊をする場合、地元のスーパーマーケットや市場で食材を購入すると、野菜や魚介類は安価で手に入ります。特に市場では新鮮な食材が揃い、価格も交渉可能なことが多いです。輸入食材や日本の調味料は割高ですが、日系スーパーやネット通販で購入可能です。
月の食費は、外食中心なら1000～1500元（約1.7万～2.5万円）、自炊中心なら700～1200元（約1.2万～2万円）程度が一般的です。
交通費：公共交通と移動手段
アモイの交通は公共交通機関が充実しており、バスや地下鉄が便利です。地下鉄は数路線が運行しており、市内の主要エリアをカバーしています。バスは路線が豊富で、料金は1元～2元（約17～34円）と非常に安価です。
タクシーや配車アプリ（滴滴出行など）も利用しやすく、初乗りは約10元（約170円）で、市内の移動は手軽です。自転車や電動スクーターのシェアサービスも普及しており、短距離移動に便利です。
月の交通費は、公共交通機関中心であれば100～200元（約1700～3400円）程度で済みます。車を所有する場合は燃料費や駐車料金が加わり、費用は大幅に増えます。
日用品・娯楽費：生活の質を左右するポイント
日用品はスーパーマーケットやドラッグストアで手に入り、価格は日本より安いものが多いです。洗剤やトイレットペーパー、化粧品などは品質も良く、日常生活に支障はありません。ブランド品や輸入品は割高になるため、必要に応じて購入場所を選ぶと良いでしょう。
娯楽費は映画館、カラオケ、ジム、カフェなど多彩で、料金は日本より安価です。映画は30～50元（約500～850円）、カラオケは1時間あたり20～50元（約340～850円）が相場です。週末の外出や旅行も手頃な価格で楽しめます。
医療費と保険：安心して暮らすために
アモイには公立病院と私立病院があり、医療水準は中国の中でも比較的高いです。日本語対応ができる医療機関も増えており、外国人にとって利用しやすい環境が整いつつあります。
診察料は公立病院であれば数十元程度ですが、私立病院や外国人向けクリニックはやや高めです。薬代も含めると、軽い風邪程度なら100～200元（約1700～3400円）で済むことが多いです。
長期滞在の場合は、海外旅行保険や現地の医療保険に加入することをおすすめします。保険があれば、万が一の入院や手術費用もカバーされ、安心して生活できます。
通信費とインターネット環境
アモイの通信環境は良好で、携帯電話のSIMカードはプリペイド式が主流です。中国移動、中国聯通、中国電信の3大キャリアがサービスを提供しており、月額50～100元（約850～1700円）でデータ通信と通話が利用可能です。
Wi-Fi環境は都市部のカフェやホテル、レストランで無料が多く、自宅でも光回線が普及しています。インターネット速度は十分で、動画視聴やオンライン会議も快適に行えます。
ただし、中国のインターネット規制により、GoogleやLINE、Facebookなど一部のサービスは直接利用できません。VPNを利用する人も多いですが、利用には注意が必要です。
まとめ：アモイでの生活費のポイント
アモイの生活費は、住居費と食費が大きな割合を占めますが、全体的には日本の地方都市よりも安価に暮らせる環境です。特に外食や交通費は非常にリーズナブルで、快適な生活が可能です。
住居は中心部か郊外か、サービスアパートか普通のアパートかで費用が大きく変わるため、自分のライフスタイルや予算に合わせて選ぶことが重要です。医療や通信環境も整っており、安心して生活できる都市です。
これからアモイに移住や長期滞在を考えている方は、現地の不動産会社や日本人コミュニティの情報を活用し、実際の物件やサービスを確認しながら計画を立てることをおすすめします。
