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   沙面(シャーミエン) | 沙面

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広州といえば、中国南部を代表する大都市であり、グルメやショッピングでも有名な場所ですが、異国情緒あふれる観光エリアとして「沙面(しゃめん)」は外せません。のんびりとした空気が流れるこの街区は、まるで中国にいながらヨーロッパの小さな町を訪れたかのような不思議な魅力がたっぷり。美しい並木道、歴史を感じる建築物、カフェやベーカリーなど、一つ一つが旅の思い出になるスポットがぎゅっと詰まっています。広州旅行の中でぜひ立ち寄りたい沙面について、その魅力と楽しみ方を詳しく紹介します。

目次

1. 沙面ってどんなところ?

沙面の基本情報

沙面は、広州市の珠江沿いに位置する、長い歴史と美しいヨーロッパ風の街並みを持つ観光スポットです。かつては外国租界地だったこともあり、約0.3平方キロメートルの小さな島に約150棟もの西洋建築物がぎっしりと建ち並んでいます。のどかな緑とともに、19世紀から20世紀初頭のエレガントな建物が保存され、今もなお当時の面影を色濃く残しています。

現在の沙面は、広州市民や観光客にとって、散策や食事、写真撮影にぴったりの癒しスポット。歴史ある建物の多くはレストランやカフェ、ギャラリー、ショップとして利用されており、歩いているだけでもワクワクする空間です。街歩き好きな方だけでなく、「中国のヨーロッパ」を感じたい人にとってもたまらないエリアです。

雰囲気自体がとても落ち着いていて、休日には家族連れやカップルでにぎわう一方、平日の朝夕は静かな時間が流れています。ゆっくりと歩いて回れば、2~3時間で島全体を堪能できるのも魅力です。

位置とアクセス方法

沙面は、広州市の中心部からほど近い珠江の中洲に位置しています。具体的には、広州の老舗ショッピングストリート「上下九歩行街」からも徒歩圏内。広州南駅や天河エリアからもアクセスがよく、市街からの移動もとても便利です。

最も簡単な行き方は、広州地下鉄1号線の「黄沙」駅で下車する方法。A出口から出て目の前の大きな道路を渡れば、すぐに沙面の入り口に到着します。地図アプリや現地の案内看板も充実しているので、初めてでも迷うことはほとんどありません。

タクシーや配車アプリ(滴滴など)を利用する場合も、沙面は広州市内でも有名な観光地のひとつのため、ドライバーに伝えれば安心。観光バスも一部発着しており、周辺エリアを組み合わせて観光したい人にも使いやすいです。

歴史的な背景

沙面の歴史は、19世紀半ばのアヘン戦争以降、イギリスやフランスなど外国勢力が広州に進出したことに始まります。1859年に正式にイギリス・フランスの租界地として認定され、以来約80年間、外国人向けの居住地として発展しました。この時代、各国が自国風の建物や教会、商館などを次々に建設し、独特のヨーロッパスタイルの街並みが形成されました。

租界地時代には、銀行、郵便局、ホテル、教会など様々な施設が整備され、広州で最も国際色豊かなエリアに。建物ごとにイギリス風、フランス風、ビクトリア風などデザインの違いが楽しめるのも、他にはない特徴です。当時の面影は今も街並みや路地に色濃く残されており、まさに「生きた歴史博物館」といった存在です。

第二次世界大戦後、租界地の制度は廃止され、建物は中国政府によって管理されるようになりました。一部は官公庁や住宅として使われてきましたが、現在はリノベーションが進み、観光地として一般公開。歴史と現代の文化が融合する、広州を代表するスポットとなっています。

2. 沙面の楽しみ方

散策におすすめの時間帯

沙面をゆったりと味わいたいなら、まずおすすめしたいのは朝の時間帯です。早朝は観光客がまだ少なく、島全体が静かに目覚める様子がとても印象的。爽やかな空気を感じながら、緑の並木道や川沿いの遊歩道を散策できるのは贅沢なひとときです。特に春先や秋は涼やかで心地よく、何気ない街角も朝日でキラキラ輝きます。

午後から夕方にかけての時間帯は、一番活気が出てくるタイミング。カフェではコーヒーやスイーツを楽しむ人でにぎわい、公園や広場では子どもたちの笑い声が響きます。観光客はやや多くなりますが、その分「人の温もり」を感じられるのも魅力。建物の陰影がダイナミックに移り変わるこの時間帯は、写真撮影にも絶好のタイミングです。

夜になると、ライトアップされた建物や街路樹が幻想的な雰囲気を醸し出します。夕食後のゆったりとした散歩もロマンティック。昼間とはまた違った沙面の美しさに出会えます。カップルや女子旅、友人同士でのんびりナイトウォークを楽しめるのも、この街区ならではのポイントです。

写真好きにうれしいスポット

沙面は、「インスタ映え」スポットが目白押し!ヨーロッパ風の美しい家並み、小さな教会、緑のトンネルのような並木道、カラフルな窓枠や重厚なドア……どこを切り取ってもフォトジェニック。一歩ごとにシャッターを押したくなる場所が次々現れます。

とくに人気の撮影スポットは、沙面公園内にある噴水と白い橋、そして大きなイチョウの木の前。春には花々が咲き誇り、秋には落ち葉が絨毯のように敷き詰められ、シーズンごとに異なる絵になる風景に出会えます。ウェディングフォトやポートレート撮影スポットとしても有名で、地元の人たちや観光客で週末は特ににぎわいます。

また、沙面北街や沙面南街の交差点付近は、特に個性的な西洋建築が何棟も立ち並び、雰囲気たっぷり。朝の光が降り注ぐ時間帯は建物と並木道が織りなす陰影が美しく、写真映え間違いなし!写真が好きな人にはぜひアート感覚で歩いてみてほしいエリアです。

カフェ・レストランの楽しみ方

沙面の楽しみのひとつが、歴史的建築を活かしたおしゃれなカフェやレストラン巡り。アンティークな雰囲気の店内、ヨーロッパ風のテラス席、緑に包まれた中庭など、どこに入っても特別な気分になれます。歩き疲れたら、ぜひカフェでひと休みしてみてください。

中でも人気なのが、レンガ造りの建物を利用したベーカリーカフェ。モーニングセットや地元で人気のパンは、見た目も味も絶品です。ベーカリー毎にオリジナルメニューもあり、数店舗の「カフェはしご」を楽しむのもおすすめ。また、手作りスイーツや中国茶を提供するカフェも充実しており、女子旅にはたまらないスポットが揃っています。

レストランは、広東料理はもちろん、洋風レストラン、アフタヌーンティーが楽しめるカフェなど多彩。テラスからは川や公園の景色を眺められるお店も。夕方以降はライトアップされた景色を眺めながら、ゆっくりディナータイムを過ごせるのも沙面ならではの贅沢です。

3. 見どころ

ヨーロッパ風建築群

沙面の最大の魅力といえば、何と言ってもここにしかない美しいヨーロッパ風建築群です。約150棟もの歴史的建物が、島のあちこちに整然と並んでいます。クラシックなビクトリア様式、フレンチコロニアル、ネオバロックなど、建物によってデザインや色合いが少しずつ違うので、建築好きにはたまりません。

各建物には、かつての銀行やホテル、領事館などの名残も。その中には今もカフェやギャラリーとして使われている場所も多く、当時の雰囲気をそっくりそのまま味わうことができます。門扉や窓枠、細工の美しいベランダなどディテールまでじっくり観察していると、いつまでもここにいたくなります。

特におすすめは「沙面北街」と「沙面南街」周辺。色鮮やかな外壁や、重厚なレンガ造り、デコラティブな屋根飾りなど、その多彩さにきっと目を奪われるはず。建築好きでなくても、「昔のヨーロッパにタイムスリップしたみたい!」と感じられる感動があります。

沙面公園と緑あふれる遊歩道

沙面の中心には、ゆったりとした時間が流れる沙面公園があります。美しく整備された芝生と噴水、季節の花に囲まれた園内は、ちょっとしたピクニックにも最適。広州の都会の喧騒から離れて、ここでのんびりとしたひとときを過ごす人も多いです。

公園から川沿いにのびる遊歩道は、散歩好きにはたまりません。木漏れ日がやさしく差し込む並木道、心地よい川風、カラフルなベンチやアート作品――歩いているだけで自然と心が和みます。休日朝には地元の人がヨガや太極拳を楽しむ姿もよく見かけます。

夜になると、遊歩道や公園の一部がライトアップされ、幻想的な空間へと変わります。散策やナイトフォトにぴったりの時間帯なので、日中との違いを体感してみてください。芝生に座って遠くのビル群を眺めるのも、ここならではの贅沢な過ごし方です。

歴史的な教会とランドマーク

沙面は、歴史的にイギリスやフランスの領事館や教会が数多く建てられてきた場所です。現在も美しく残る教会は、ヨーロッパ建築の粋を感じさせる重要なランドマーク。特に有名なのが「沙面天主堂」と呼ばれるカトリック教会で、白い壁と尖塔が青空によく映えます。

また、旧フランス領事館の建物は、現在アンティークギャラリーとして公開されているものもあり、入場できる施設も増えています。かつてのサロンや礼拝堂をそのまま保存した内装は、まるで映画のワンシーンのような美しさです。

沙面の中には、古い時計塔や記念碑、ヨーロッパ風の細工が楽しめる噴水など、小さなランドマークが点在しています。建物やモニュメントそれぞれに歴史的なストーリーが隠されているので、ぜひガイドアプリや現地の案内板をチェックしながら巡ってみてください。

野外アートや文化イベント

沙面には、現代アートや写真展、野外パフォーマンスなどさまざまな文化イベントも定期的に開催されています。町全体が「アートな空間」になっているので、散策していると突然路上ライブやパフォーマンスに遭遇することも。

特に春や秋の週末には、アートフェスやクラフトマーケットが開かれることが多いです。地元のアーティストが作ったアクセサリーや雑貨、手作りのフードなど、ここでしか手に入らないものを探すのも楽しい時間。小さな広場やギャラリーで気軽に芸術や文化にふれられるのも、沙面ならではの体験です。

また、ハロウィンやクリスマスなど西洋文化をテーマにした季節イベントも人気。街全体が特別な装いになるので、時期を合わせて訪れるとさらに楽しさが広がります。イベント時は混雑しますが、ローカルな活気が味わえて思い出に残る旅になるでしょう。

4. 沙面周辺のグルメ&ショッピング

人気のカフェ・ベーカリー

沙面を歩いていると、ひときわおしゃれなカフェやベーカリーが次々に現れます。煉瓦造りの老舗カフェ、ガーデン席のあるカフェ、パリの街角のような雰囲気のベーカリーなど、どこに入ろうか迷ってしまうほど。朝食やブランチにぴったりのパン、サンドイッチ、香り高いコーヒーが楽しめます。

人気のカフェでは、オーガニック素材にこだわったスイーツや、中国と西洋のコラボレーションメニューも。例えば広東の定番デザートに西洋風アレンジを加えたものや、中国茶と洋菓子のマリアージュなど、他では味わえない新しい体験ができます。

また、ベーカリーではクロワッサンやデニッシュ、フルーツタルトなど本格的な味を楽しむことができ、地元の人たちにも大人気。テイクアウトして川沿いのベンチでピクニックするのもおすすめの過ごし方です。

広州料理を味わえるレストラン

沙面には、広州ならではの本格的な広東料理を味わえるレストランも数多くあります。点心やワンタンスープ、チャーハンなど、おなじみの広州グルメから、季節限定のメニューまで幅広く楽しめます。観光客に人気の清潔感のあるレストランも豊富に揃っています。

多くのレストランは歴史的な建物をそのまま利用しているため、料理のおいしさだけではなく、雰囲気も楽しめるのがポイント。天井が高く大きな窓から光が差し込む店内は、まるで昔の社交場のような趣き。ランチタイムはもちろん、ディナータイムも雰囲気たっぷりです。

定番の飲茶からシーフード、地元の人が通う家庭料理の店まで選択肢も多彩なので、グルメ好きにもきっと満足できるはず。メニューには日本語や写真付きのところも増えているため、初めてでもオーダーしやすくなっています。

お土産やローカル雑貨ショップ

沙面のあちこちには、かわいらしいお土産ショップや、地元アーティストが手掛ける雑貨店が点在しています。ヨーロッパ調の陶器、ハンドメイドアクセサリー、中国風刺繍の小物など、ここでしか買えない一点物のお土産を探すのも旅の楽しみ。

人気のお土産は、沙面をモチーフにしたポストカードや景色のイラストグッズ。また、アロマキャンドルや手作り石鹸、カラフルな中国ノートや伝統柄の巾着袋なども女性に人気です。おしゃれなカフェ雑貨もたくさん揃っているので、ついつい長居してしまいます。

ショッピングは、観光に来た友人へのプレゼント探しにもぴったり。ラッピングや日本語対応のスタッフがいる店もあるので、気軽に立ち寄れるのも嬉しいポイントです。

5. 旅のヒント&注意点

ベストシーズンと混雑状況

沙面を訪れるベストシーズンは、春(3〜5月)と秋(10〜12月)が特におすすめ。気温が穏やかで湿気も少なく、快適に散策できます。春は花々が咲き誇り、景色にも彩りが加わるので写真撮影にもぴったりです。

夏は広州特有の湿度と暑さがありますが、川風が吹く沙面は市内中心部よりも幾分涼しく感じられることも。カフェや建物の中が涼しいため、暑さ対策をしながらゆるやかに過ごすのがコツです。冬場は比較的暖かく、街歩きは快適ですが、時には朝晩が冷え込むので軽めの上着があると便利です。

混雑のピークは、週末や中国の祝日(特に国慶節、春節)前後。写真スポットや人気のカフェは行列ができることもあるので、平日や朝早い時間を狙うとゆったりと回れます。事前に混雑情報を調べたり、複数のプランを用意しておくと安心です。

写真撮影やマナーについて

沙面は写真を撮りたくなるスポットがたくさんありますが、地元の人の生活エリアでもあるため、マナーを守って撮影を楽しみたいもの。特に住宅として使われている建物やカフェの店内、教会などでは、スタッフや住民の方に一言声をかけてからシャッターを切るのがマナーです。

また、挙式や記念撮影のグループ撮影など行われていることも多いので、他の観光客の邪魔にならないよう譲り合いも大切。フラッシュや三脚の使用が禁止されている場所もあるので、そちらにも注意しましょう。

ゴミの持ち帰りや静かに散策する意識を持つことで、現地の人にも旅行者にも快適な空間が保たれます。写真はたっぷり撮りつつも、沙面だけの空気感や風を感じながら、ゆったりした時間を大切にしましょう。

他の観光地との組み合わせプラン

沙面は広州市中心部に位置しているので、周辺の観光スポットと組み合わせて訪れるのもおすすめです。最も近いのは「上下九歩行街」というにぎやかなショッピングエリア。ローカルグルメやお土産ショッピングを楽しみたい人に最適です。

また、広州最古の仏教寺院「光孝寺」や、広州塔(カントンタワー)へのアクセスも良好。朝に沙面をのんびり散策し、午後からはこれらの名所を回る定番コースも人気です。興味に合わせて「越秀公園」や「陳家祠」なども組み込みやすいエリアです。

市内移動は地下鉄や市バスが発達しているため、とてもラク。1日フリーパスなどのお得な交通カードもあるので、主要スポットとの組み合わせ観光を楽しみましょう。

6. 訪れた人の声&体験談

初めて訪れる人の感想

沙面を初めて訪れた日本からの旅行者は、その美しい街並みにまず驚く人が多いです。「中国なのにヨーロッパにいるみたい!」、「写真で見ていた以上にロマンチックな場所だった」といった声が目立ちます。建物一つ一つのデザインが異なるので、歩くだけでも飽きません。

歴史を感じる建物や、石畳の道、静かに流れる川に癒される方も少なくありません。「広州市内の都会の賑わいとはまったく違う雰囲気で、とてもリラックスできた」という感想もよく聞かれます。のんびりした空気感に、「ここだけ時間がゆっくり流れているみたい」と感じる方も多いようです。

また、中国語が話せなくてもカフェやショップでは英語や簡単な日本語が通じるお店もあり、安心して散策できたという人も。旅の途中の“リフレッシュタイム”として、沙面を旅程に入れる人が増えています。

リピーターおすすめの楽しみ方

沙面のリピーターたちは、是非“お気に入りのカフェコース”を楽しんで欲しいとおすすめします。お気に入りのベーカリーで朝ご飯を食べ、散歩を楽しみながらゆっくりと午後には別のカフェで中国茶やスイーツを味わうという過ごし方が人気。「お気に入りの場所を見つけて、ただぼんやり過ごす贅沢」がこの街の醍醐味と言えるでしょう。

また、季節ごとのイベントに合わせて訪れるというリピーターも多いです。秋のハロウィンやクリスマスには街全体が華やかな飾り付けで彩られ、いつもと違った沙面の姿が楽しめます。そのタイミングを狙って写真を撮ったり、マーケットで掘り出し物を探すのもおすすめです。

「人の多いメイン通りから一本入った裏路地こそ、穴場の雑貨ショップやローカルカフェが見つかる!」という達人の情報も。少し足を伸ばして隠れ家スポットを探してみると、新しい沙面の魅力に出会えるかもしれません。

地元の人のとっておき情報

広州市民にとって、沙面は懐かしい思い出や家族の時間が詰まった特別な場所。「昔から家族で日曜日に公園で遊ぶのが定番だった」という声や、学生時代にここで友達と散歩を楽しんだ思い出を語る人も多いです。

昼間の賑わいも魅力ですが、地元の人のおすすめは「朝の沙面」。犬の散歩や太極拳、ジョギングをしている人たちと一緒にゆっくり1日を始めるのが、最高に心地よいとのこと。観光客が少ない時間だからこその静けさや、地元の人とのちょっとした交流も楽しいポイントです。

また、「沙面に来たら絶対に食べてほしいグルメ」や「季節限定のフォトスポット情報」なども地元の人ならでは。旬の果物を使ったスイーツや、隠れ家的なレストランなど、現地の人にぜひ話しかけてみて生の声を聞いてみるのもおすすめですよ。


これで広州・沙面の基本情報から楽しみ方、見どころ、グルメ、ショッピング、体験談までたっぷりとご紹介しました。沙面は、ただの歴史スポットではなく、現地の人々の暮らしや文化、そして新しいトレンドが交わる生きた街区。広州で「ちょっと特別な時間を過ごしたい」「異国情緒を感じたい」という方には、絶対におすすめできるエリアです。ぜひ次回の広州旅行のプランに沙面を入れて、あなただけの素敵な思い出を作ってくださいね!

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