1. 化学与分子工学部(化学与分子工程学院)
華東理工大学の「化学与分子工学部」は、中国における化学分野の研究と教育において非常に高い評価を受けている学部の一つです。本学部は基礎化学から応用化学、分子工学、高分子材料に至るまで幅広い分野をカバーしており、学術研究と産業応用の双方で深い知見を持った人材を輩出しています。
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化学専攻
化学専攻では基礎化学(無機化学、有機化学、物理化学、分析化学)から応用化学まで、系統的な学習と実験を通じて化学の理論と技術を幅広く身につけることができます。特に化学反応のメカニズム、機能性分子の設計・合成などに関する最先端の研究が行われており、卒業生は研究機関や化学関連企業、製薬会社など多方面で活躍しています。 -
分子工学専攻
分子工学専攻は分子レベルでの材料設計や機能性材料開発にフォーカスした、近年非常に注目されている分野です。分子の構造解明や新規分子合成、ナノテクノロジーとの連携など、学際的な研究環境が整っており、学術界だけでなく先端産業界に直結したスキルを学ぶことが可能です。 -
応用化学専攻
応用化学専攻では、化学の理論や技術を実際の工業、バイオ、環境保全分野などへ応用する知識を習得します。プラスチック、繊維、医薬品など中国の産業界を支える多様な分野での実践的応用を目指し、企画・開発・生産まで総合的に関わる力を育てます。 -
高分子材料与工程専攻
高分子材料は自動車、エレクトロニクス、メディカル、エネルギー分野など多様な産業で不可欠です。この専攻では高分子合成、加工技術、高性能材料の開発などに焦点をあて、機能性プラスチックや新素材開発の最先端を学びます。また企業や研究機関と連携した課題研究も充実しています。
2. 材料科学与工程学部(材料科学与工程学院)
材料科学与工程学部は、多種多様な材料の設計、開発、応用に関する専門知識を提供し、グローバルな材料産業の発展に重要な役割を果たしています。特に高分子材料、金属、無機材料に強みがあります。
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材料化学専攻
新素材の合成、構造解析、特性評価など材料化学に関する最先端の研究が行われています。次世代半導体材料や機能性材料の開発も盛んです。 -
高分子材料専攻
高分子材料の合成、多様な応用と関連した研究・開発、新たな高分子構造体の探索や環境調和型高分子材料の設計などに取り組んでいます。 -
金属材料工程専攻
鉄鋼をはじめとする金属や合金、新素材の開発、加工技術、リサイクル技術に至るまで、金属産業全体を支えています。 -
無機非金属材料工程専攻
セラミックス、ガラス、新しい光電子材料など無機材料について学びます。高機能材料の開発や省エネ・省資源化といった分野にも積極的に取り組んでいます。
3. 生物工学部(生物工程学院)
近年急成長しているバイオ関連分野において、華東理工大学の生物工学部は中国有数の研究拠点です。生物学と工学の融合を重視し、有用物質の生産、食品、発酵、バイオ技術で国際的に高い水準の研究開発が進められています。
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生物工程専攻
微生物工学、酵素工学、細胞工学等、バイオプロセス全般を体系的に学ぶことができます。環境バイオや医薬品生産等で活躍できる人材を育成します。 -
生物技術専攻
遺伝子操作、新規バイオテクノロジー、分子生物学などイノベーションをリードするスキルが身につきます。バイオ医薬、診断技術の開発等に携わる卒業生も多いです。 -
発酵工学専攻
中国伝統の発酵技術と最新のバイオプロセスを融合し、食品・飲料・医薬品などへの応用研究が活発に行われています。 -
食品科学与工程専攻
バイオ技術を用いた高度な食品開発、安全管理、品質向上など、今後のフードイノベーションや食の安全分野でのリーダーを目指します。
4. 情報科学与工程学部(信息科学与工程学院)
現代社会を支えるITおよび情報システム分野において、中国国内のみならず国際的にも広く注目されている学部です。AI、ソフトウェア、通信技術等に強く、基礎から応用まで実践的カリキュラムを用意しています。
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情報工学専攻
情報ネットワーク、コンピュータシステム、ソフト・ハード両面にわたる基礎力と専門スキルを身につけます。 -
計算機科学与技術専攻
アルゴリズム、プログラミング、OS、分散コンピューティング等の総合的な知見を深め、大規模情報処理やシステム開発に強い人材育成を目的としています。 -
ソフトウェア工学専攻
ソフトウェアの設計、開発、テスト、運用について理論と実習を重視し、多様な産業分野で即戦力となる人材を育てています。 -
人工知能専攻
機械学習、深層学習、自然言語処理、画像認識等、現代のAI技術を体系的に学び、スマート産業時代の先端人材として活躍できます。 -
通信工程専攻
ワイヤレス通信、光ファイバー通信、IoT、5G技術等に関する先端技術の研究・開発が行われており、情報インフラ構築に関心のある学生に人気があります。
5. 機械与動力工程学部(机械与动力工程学院)
「機械与動力工程学部」では、伝統的な機械技術と現代のオートメーション、エネルギー分野との融合を重視しています。中国の製造業や新エネルギー産業を支える中核的人材を輩出しています。
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機械設計制造及其自動化専攻
機械設計から製造プロセス、メカトロニクス、計測制御などトータルな機械工学技術に加え、工場自動化やロボティクスにも対応しています。 -
エネルギー与動力工程専攻
省エネルギー技術や新エネルギーシステム、発電、ボイラー、タービン、動力機械の設計・運用等を学びます。中国の大規模インフラや電力産業を支える重要な分野です。 -
プロセス機械専攻
化学工場、食品工場、バイオ工場などプロセス産業のための専用機械・装置設計・運転技術に特化しており、産業現場との連携を図っています。
6. 管理学部(管理学院)
管理学部は経営の最前線で活躍するプロフェッショナルを育成し、企業経営、会計、マーケティング、物流など広範囲におよび管理に関する知識と技術を磨くことができます。
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工商管理専攻
経営戦略や組織マネジメント、人事、財務などビジネスの本質を学ぶことができ、リーダーシップや実践力養成にも力を入れています。 -
会計学専攻
財務会計、管理会計、中国・国際会計基準、監査、税務など、企業活動の根幹となる会計分野を体系的に学習します。 -
市場マーケティング専攻
消費者調査、ブランド戦略、デジタルマーケティングなど現代マーケティングの理論と実務がバランスよく学べます。 -
情報管理与情報システム専攻
経営におけるIT活用、情報システム構築・運用、ビッグデータ分析、業務改革等に重点を置き、ITと経営を橋渡しできる人材を目指します。 -
物流管理専攻
物流システム、サプライチェーンマネジメント、在庫管理、グローバルロジスティクスなど効率的な物資流通の設計・運用を学びます。
7. ビジネス学部(商学院)
ビジネス学部は、グローバル経済と金融、国際貿易の専門家を養成し、理論と実務の両面から中国だけでなく世界で活躍する人材育成に力を入れています。
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国際経済与貿易専攻
国際経済理論、通商政策、世界貿易組織、国際金融、英語での実務・交渉術等、グローバルビジネスに不可欠な知識を身につけます。 -
金融専攻
金融工学、証券、投資、銀行経営、リスク管理など、金融業界で求められる先端知識・実務能力を修得できます。 -
経済学専攻
ミクロ・マクロ経済学、計量経済学、現代経済政策など経済学の主要理論をしっかり学び、分析力・判断力を高めます。
8. 物理学部(物理学院)
物理学部では、基礎物理学の理論・実験の両面からの教育が徹底されており、自然科学の本質を深く理解した技術者や研究者の育成に努めています。
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応用物理学専攻
現代産業や研究現場で応用されている物理学の理論と技術への理解を深めます。エレクトロニクス、光学、半導体分野がカバーされています。 -
物理学専攻
力学、電磁気学、量子力学、統計力学など物理の基礎理論を重点的に学び、理論・実験のバランスを重視しています。
9. 環境与化学工程学部(環境与化工学院)
持続可能な社会構築に向けた重要な課題に取り組む学部であり、環境工学と化学工学の最新技術・理論をバランス良く学びます。
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環境工程専攻
大気・水・土壌の浄化、省エネ・クリーン生産、環境アセスメントや環境政策など、環境保全分野に関連する幅広い課題に対応します。 -
安全工程専攻
工場・研究所・物流現場などでの安全管理、リスクアセスメント、防災・減災の理論と方法を学びます。 -
化学工程与工艺専攻
プロセス設計、合理的な生産システム構築、プロセス最適化および新規化学品生産技術の習得が目指せます。
10. 外国語学部(外国语学院)
世界の多様な言語と文化理解を重視した外国語学部は、国際社会でのコミュニケーション能力、語学教育、異文化理解に優れた専門家を育てます。
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英語専攻
英語コミュニケーション、翻訳・通訳、英米文化、英語教育法等、実践的な語学力と異文化対応力が養われます。 -
日本語専攻
日本語の基礎から上級へステップアップでき、日本文化と日本社会についても学ぶことができます。日中ビジネスや観光・交流分野でも活躍が期待されます。 -
ドイツ語専攻
ドイツ語の基礎から応用、ドイツ文化・社会研究、国際交流や海外留学の機会も豊富です。
11. 数学学部(数学学院)
数学学部は基礎数学から応用数学、情報・計算科学に至るまで論理的思考力と問題解決能力を育むことを目指します。
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応用数学専攻
統計学、最適化、数値解析など、産業界や研究開発で応用可能な理論と技術を幅広く学習します。 -
情報与計算科学専攻
数学的理論とコンピュータ技術の融合を図り、アルゴリズム設計やシミュレーション技術、データ解析等に強みを持ちます。
12. 芸術設計与メディア学部(芸術設計与伝媒学院)
芸術設計与メディア学部はクリエイティブ産業を牽引する創造性豊かな人材の育成に力を入れており、デザインとデジタル技術を融合させた先端分野を提供します。
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視覚伝達設計専攻
グラフィックデザイン、広告、ブランド表現、パッケージデザインなど視覚情報伝達の基礎と応用を学べます。 -
環境設計専攻
建築・都市デザイン、インテリア設計、空間演出といった環境に関わる設計を幅広く学びます。 -
製品設計専攻
プロダクトデザイン、工業デザイン、製造プロセス等の知識を基に斬新な商品設計を行います。 -
デジタルメディア芸術専攻
アニメ、映像制作、マルチメディア表現、デジタルアート分野で活躍できる先端技術・表現力を養います。
13. 法学部(法学院)
社会に貢献する法律専門家の育成に注力しており、実践と理論のバランスのとれたカリキュラムで幅広い分野の法学知識を身につけることができます。
- 法学専攻
憲法、民法、商法、刑法、知的財産など中国法制と国際法制度の両方に通じた総合力が身につきます。
14. 公共管理学部(公共管理学院)
公共機関や非営利組織、企業部門で必要とされる行政・人事・政策分析に関する理論的知識と実践的スキルが学べます。
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行政管理専攻
行政組織、政策立案、地域開発、公共経営など公共部門の運営全般について学び、公務員志望者に人気です。 -
人力資源管理専攻
労務・人材採用、組織開発、人事評価、組織戦略管理など、企業人事領域の専門家を育てます。
15. 哲学学部(哲学学院)
人間・社会・宇宙について深く考察し、論理的思考や創造的発想力を磨きます。心理学と哲学の融合も特色の一つです。
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応用心理学専攻
認知心理学、発達心理学、社会心理学、カウンセリングなど心理学的知識を実践の場で活かします。 -
哲学専攻
東西哲学史、現代思想、倫理学、科学哲学など、社会の本質や価値観の根源を考察します。
16. 社会与公共管理学部(社会与公共管理学院)
社会学および社会福祉分野での実践力と調査・分析能力の向上を目指し、地域社会や公共サービスの現場で貢献できる人材を育てます。
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社会学専攻
社会構造、社会変動、文化、家族、教育、都市問題など幅広く現代社会の課題を研究します。 -
社会工作専攻
社会福祉、ケースワーク、コミュニティ開発、福祉政策・制度の運営実務に関する専門知識が学べます。
17. 体育学部(体育教学部)
健康科学とスポーツ科学を融合し、学校・地域社会・スポーツ産業で活躍できる体育専門家を養成します。
- 体育教育専攻
スポーツ指導、健康増進、運動生理学、体育イベント企画運営など学校現場や地域社会で役立つスポーツ科学・教育内容を学びます。